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乳酸菌の糖尿病に対する意外な効果

便秘、肌荒れ、アレルギーの改善に免疫力アップなど、たくさんの効果が知られる乳酸菌。
現在、乳酸菌の新たな効果として、糖尿病の治療に関する研究が進められています。

糖尿病患者の腸内細菌

ある国内の大学の研究で、日本人の糖尿病患者の9割以上を占めると言われている、2型糖尿病患者の腸内フローラには、乱れがあることを発見しました。
腸内フローラとは、腸内における善玉菌、悪玉菌、日和見菌の総称で、これらの理想的なバランスは、2:1:7といわれています。

しかし、2型糖尿病患者の場合、ビフィズス菌などの善玉菌が減少し、下痢や腸の炎症を引き起こす細菌が増加して、糖尿病性下痢という症状がみられることがあります。
このように腸内環境が悪化した状態が、糖尿病発症に関与している可能性があるとみて、研究が続けられています。

乳酸菌が糖の吸収を抑制する

また、大学と乳業メーカーの共同研究では、乳酸菌が糖の吸収を抑制するという研究結果が得られました。
通常の餌を与えたマウスと、ラクトバチルス・ラムノサスという乳酸菌を餌に混ぜて摂取させたマウスでは、血糖値の上昇のしかたに違いが見られ、後者のマウスでは食後の血糖値の上昇が抑えられました。

2型糖尿病への効果

一方、アメリカの大学は、血糖値を改善するプロバイオティクス(体によい影響を与える微生物)の開発に成功したことを発表しました。
ラクトバシラスと呼ばれる、人の腸内にも生息している乳酸菌の遺伝子を改変して、GLP-1(インスリンを分泌させる役割のあるホルモン)の分泌を促す微生物を作り出したのです。

その効果は、マウスを用いた実験により証明されました。
インスリンの分泌量が60%低下した糖尿病のマウスに、90日間に渡ってこのラクトバシラスを経口投与すると、腸内フローラのバランスに変化がみられました。
その上でブドウ糖を投与し、血糖値とインスリン値の変遷を調べたところ、GLP-1がインスリンの分泌を促し、血糖値が正常値にまで改善したというのです。

製品化に向けて

研究に携わった教授によれば、改良されたラクトバシラスは、サプリメントとして製品化されれば、手軽に摂取することができるといいます。
また、副作用はとくになく、1型糖尿病、2型糖尿病のどちらにも効果的に作用するということで、糖尿病患者にとっては吉報となりました。
近い将来、乳酸菌が糖尿病の新しい治療方法として、一般的になるかも知れません。

糖尿病をも治療しうる乳酸菌のチカラ

私たちが健康的に毎日を送るには、いかに乳酸菌や腸内細菌などの微生物のはたらきが重要かということを思い知らされます。
糖尿病に対する効果はまだ研究段階にありますが、食生活の見直しと、日頃から乳酸菌を摂る生活が効果的なのは間違いありません。
そしてこれから研究が進み、乳酸菌のさらなるチカラが明らかになるかもしれません。

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