乳酸菌でカルシウム
昔から日本人はカルシウム不足と言われてきました。
とくに成長期の子供や、骨折が心配なお年寄りには多く摂ってもらいたい栄養素ですが、その際カルシウムと一緒に摂るべきなのが、乳酸菌です。
乳酸菌とカルシウム
骨を強くしたいからといって、ただカルシウムを多量に摂取するよりも、乳酸菌と同時に摂取することで、カルシウムを効率よく吸収することができます。
乳酸菌の持つカルシウムに対する効果は、このようなものがあります。
乳酸
乳酸菌は、ブドウ糖などの糖類を消費して乳酸という物質を作り出します。
このはたらきが「発酵」で、ヨーグルトや漬物などを作る際に欠かせない、乳酸菌の大切な活動です。
乳酸カルシウム
乳酸は、カルシウムと結びつくことで乳酸カルシウムという物質に変化します。
この乳酸カルシウムは、単なるカルシウムより消化がよく、腸からの吸収率をアップすることができます。
腸内環境を酸性に保つ
腸内がアルカリ性の状態では、カルシウムはリン酸と結合し、リン酸カルシウムという吸収しづらい形になってしまいます。
乳酸は、腸内の環境を酸性に保つことでリン酸と結合するのを防ぎ、吸収しやすい形のままカルシウムを取り入れることができます。
ビタミンK
乳酸菌はビタミンB群をはじめとする数種類のビタミンを合成します。
そのうちのひとつであるビタミンKは、カルシウムが骨にとどまるようサポートし、骨を丈夫にする手助けをする成分です。
その有用性は、ビタミンKが骨粗しょう症の治療薬としても利用されていることからも分かります。
ヨーグルトに含まれるカルシウム
100gあたりの牛乳と、ヨーグルトに含まれるカルシウム量を比べてみます。
そうすると、牛乳には110g、ヨーグルトには120gというように、意外なことにヨーグルトのほうがカルシウムを多く含んでいることが分かります。
これまでは、カルシウムといえば牛乳、乳酸菌といえばヨーグルトがよいとされてきましたが、これからはどちらを摂るにもヨーグルトを食べるほうが効率的といえるでしょう。
乳酸菌とカルシウムで骨も健康に!
骨を健康的に保ちたいのなら、カルシウムだけでは足りないということが分かりました。
これからは、カルシウムを摂るときには乳酸菌と一緒に摂る、と覚えておくといいですね。