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リューコノストック属とは

乳酸菌は、6つの大まかな分類に分けられます。
そのうち、今回はリューコノストック属という分類について解説しましょう。
現在、ヨーグルトやサプリメントとして売られることは少なく、手に入りづらいため聞き慣れない名前だとは思いますが、実は私たちにとってとても身近な乳酸菌なのです。

リューコノストック属とは

リューコノストック(ロイコノストック)属は、グラム陽性で連鎖状または双球菌(球の形をした菌が二つ繋がったもの)の形をしています。
糖を代謝して乳酸だけを生み出すホモ乳酸菌に対し、ヘテロ乳酸菌といって、乳酸の他に酢酸やエタノールといった他の成分も生み出すことのできる種類の乳酸菌です。

生乳やチーズなどの動物性の食品からも発見されますが、主にドイツのザワークラウトのような植物性の発酵食品から分離されます。
現在では他の乳酸菌が使われることの多い発酵ソーセージ(サラミやボロニアソーセージ)も、昔はリューコノストック属の乳酸菌が多く使用されていました。

また、酸味が強くなる前の本場韓国のキムチに多く見られます。
寒さに強く、冷蔵庫の中などで保管しても、発酵することが可能です。

リューコノストック属のはたらき

リューコノストック属の作り出す酢酸は、腸内を酸性にすることで高い殺菌力を発揮し、悪玉菌を抑えて腸内環境の改善に効果的です。
リューコノストック属以外でこの酢酸を作り出せる菌は他にビフィズス菌くらいですから、実は貴重な存在なのです。

リューコノストック属に属する乳酸菌

リューコノストック属の乳酸菌は、ヨーグルトなどに含まれる一般的な乳酸菌とは、少し違った使われ方をすることが多くあります。

特に、リューコノストック属の代表的な乳酸菌、メゼンテロイデスは、主にワインの発酵の過程に利用されます。
この乳酸菌による発酵は「マロラクティック発酵」と呼ばれており、ワインの酸味をまろやかにし、香りや味を複雑にするために行われます。
また、微生物による品質の安定性を図るという効果もあります。

人々にまだ知られていない乳酸菌

リューコノストック属は、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌に比べ、あまり注目を浴びることのない乳酸菌です。
しかし、漬物やワインを美味しくするために欠かすことのできない乳酸菌として、私たちの身近なところでひっそりと活躍しているのです。

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